2007年12月21日

【私と屋根神】怪しさを出会いに

屋根神さまの写真を撮り続けて数年になりますが、いまでも初めてうかがうところや準備をする当番の方が初めてだったりすると、怪しまれることがあります。私はできる限り準備前には現地に到着して当番の方が来るのを待ちます。早ければ10分ほどですが、長いと3時間くらい。それ以上になると「タイムアウト!」と勝手に宣言してその場を離れます。運不運も撮影にはつきものです。

その間、社の前に立ったりうろうろしながら待っているわけですから、相当に怪しいのではないでしょうか。できる限り通りがかりの人を捕まえては「神さまの準備いつごろやられますか」と話しかるようにします。そしてそこから顔見知りとなる方もいます。

10月初旬に中区金山で行われた祭礼のときのこと。早くから社の前でガサガサやっている私に神さまに隣接する長屋のおばあさんから「なにィ、神さま撮るの?」と声をかけられました。笑顔で返事をすれば怪しいものでないことが伝わるはずです。「これは百年以上たっとるよ。戦争のときでも燃えなんだんだヮ」。撮影をしている最中も時おり玄関を開けては「当番のひと来たァ。よかったなァ」と声をかけてくれます。

12月1日に私の写真と文章が掲載された「ATOZ」が発行されました。そこで早速、数部を携えて祭礼の撮影でお世話になった方に持っていきました。神さまの隣のおばあさんにもです。呼び鈴を呼ぶとガラッと少しだけ扉が開いたので「先日お祭のときにお世話になったものです」と声をかけると「あんたかァ、一生懸命撮っとたなァ、まあ入ってりゃァ」という言葉が返ってきました。「これに先日撮った写真が載りました」「立派なもんができたがね、よう写っとるヮ」

玄関の中でしばらく立ち話をしてそろそろ帰ろうと玄関を開けると、「気をつけてやってな」、おばあさんは笑顔で見送ってくれました。


yanegami at 07:11コメント(0)トラックバック(0)  この記事をクリップ!
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モリマコトの紹介
森 実は1973年7月生まれ。熱田区在住。名古屋市内、愛知県内、岐阜県内の屋根神さまと地域の人々の姿を撮り続ける。屋根神さまの近況発表の場として写真展「屋根神さまのある風景」を隔年で開催している。また屋根神さまを見て回る「屋根神ウオーク」実行委員会のひとりとして、屋根神さまをまつる地域と関心を持つ人々とを結びつけようと努力している。